頬に吹く風

『頬に吹く風』 黒田三郎 (「ふるさと」より)

  自分ではそんなに
  いらいらしているつもりはない
  ところが雑踏する町かどでは
  無意識のうちに
  一台でも先の車に乗ろうとする
  ベルが鳴ると
  気ぜわしく受話器に手をのばす

  車の洪水
  たえまない騒音
  はんらんする情報の中にいて
  だが自分ではせかせかしているとは
  あまり思っていない
  ただ生きるためにそういう日常に
  なれているだけだと思っている

  自分では
  いらいらしているつもりはないし
  そんなにせかせかしているとも思わない
  それなのにある日突然に
  こんな檻を出て
  ひとりの個人になりたいと
  思う事はないだろうか

  別に何を望んでいるというわけでもないのだ
  森や畑や住宅のなかの
  ひっそりとした小道
  黙々と日をあびて
  ひとりでしずかに歩く
  そんな道があればいいと
  そう思うことはないか

  立派で美しい
  目標やたてまえやイメージがある
  あきあきするくらいたくさんの
  もっともらしい饒舌
  ほんのちょっぴりでも本音を吐くと
  尻尾をつかまえられでも
  するかのように

  仕事が生きがいだと誰だって思う
  ないがしろにするわけがない
  だがどうかすると
  早く夕方になって仕事が終わればいいと
  ある午後には思い
  ある週日には早く土曜日が来ればいいと
  思うことはないか
  仕事の予定表の間を
  時間はただみすみす
  過ぎ去っていくかのように
  そこには
  汗まみれの頬に吹く風のように
  何かの過ぎていく感触はない
  あふれる日の光も木の葉のゆらぎも

  青い空みどりの森澄んだ水
  それは誰でも心に思い描く
  失われてしまったふるさとを
  懐かしく思い描くように
  それは今ではただのイメージ
  もはやことばでしかないのかと
  そう思わないだろうか





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中国料理 四川亭

先日、テレビの旅番組で中軽井沢のお店が紹介されていました。

中国料理の四川亭です。
いつも前を通っているので
その存在は知っていましたが、
これまで中にはいったことは
ありません。

いい機会なのでお邪魔してみる
ことにしました。


ドアをあけてすぐに目にはいってきたのは、このポスター。
そうそう。この番組を見てやってきたのです。



店内は、通りから見て想像していたよりも
広々としていました。
2〜4人掛けのテーブルの他に
長テーブルや、回転板のついた円卓もあって
個人から大人数まで対応して貰えそうです。



 さて、この日私がいただいたのは
 こちらの五目汁そば。
 濃厚でコクのある汁ですが、
 後味はさっぱり、しつこくありません。
 本格的な中華のお味です。


あとで知りましたが、それもそのはず、こちらのオーナーシェフは
軽井沢や苗場などのプリンスホテルで料理長を歴任されたお方なのだそう。
中国料理一筋50年。昭和56年にこちらのお店をオープンされたのだそうです。

店内には芸能人や政治家など、著名人のサイン色紙がずらり。
実は軽井沢の隠れた名店のようでした。知らなかった!

こちらのお店は特に日替わりで選べる平日のランチメニューがお得です。
ちょっと足を伸ばしてみる価値はありますよ。^^

2012年



あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願い申し上げます

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嬬恋村からの便りです。