秋の花便り



秋の花=リンドウを見に、バラギ湖へ行って来ました。
まだ日差しは強いものの空気は冷たく、日陰にはいると肌寒いくらいです。


 園芸店で見ていると、リンドウにも
 いろいろな種類があるようなので、
 村に自生する「野生のリンドウ」とは
 どんな花なのか、一度見てみたいと
 思っていたのでした。

 売られている切り花と違って
 背はそれほど高くなく、
 こじんまりとした可憐な印象でした。


 野の花は他にもたくさん。今の時期
 一番目につくのはこの黄色い花でしょうか。
 アキノキリンソウというそうです。

 周囲の環境への順応力が優れているそうで
 日向では日向なりに、日陰では日陰なりに
 自らを適応させているんだそうです。

 ちなみに、今年は我が家の庭にも
 姿を現しました。
 これからどんどん増えていくのかな?


 秋の花といえば、これも有名ですね。
 ワレモコウ。
 これを写真に撮るのは難しいんだな。
 なかなか良い「絵」になりません。

  吾木香すすきかるかやあきくさの 
   さびしききはみ君におくらむ
           ー若山牧水ー


 最後の一枚。この花はな〜んだ?
 実際に見たことはなくても、その名前は
 きっと耳にしたことがあるでしょう。

 答え:ヤマトリカブト

 そう、猛毒を持つ花として有名な
 あのトリカブトです。

ある日ある時



  『ある日ある時』 黒田三郎 (詩集「ある日ある時」より)

     秋の空が青く美しいという
     ただそれだけで
     何かしらいいことがありそうな気のする
     そんなときはないか
     空高く噴き上げては
     むなしく地に落ちる噴水の水も
     わびしく梢をはなれる一枚の落葉さえ
     何かしら喜びに踊っているように見える
     そんなときが


©m_kuroda 無断転用はお断りします

川原湯温泉 最後におまけ

最後におまけの話をもう1つ。
王湯の脱衣所でのことです。

こちらの内湯は2階式になっていて、
扉を入るとそこは2階部分。左手に棚があり、
右手はガラス越しに階下の浴槽が見下ろせる
ようになっています。この状況を見た私は
ここで服を脱いでから、奥の階段を下がって
浴室に行くのだろうと判断しました。

と、その時…。
その階段を上がって来た人がいました。
先ほどお世話になったおばちゃん達です。^^

声をかけつつ「さっきはご馳走さまでした。」と挨拶をすると、
「なんの、なんの」と手を振って、
「それより、あんたは今から入るの?
だったらここで服脱がないで下に行きな。」とおっしゃいます。

…?
見れば確かに皆さん服を来た状態で階段を上がってきていますが…。
…?? 脱衣所はここじゃないの?

「ここで着替えてもいいんだけどね〜。ほら、階段を下りた先が
縁側みたくなってるでしょ。そこにも籠があるから、そっちを使ったらいいよ。
あそこに荷物を置いた方が、お湯に浸かったまま見張れて安心でしょ。」

確かに、おっしゃるとおり!
実は見渡せど付近にロッカーなどというものはなかったので、
他に人はいないとはいえ、正直、貴重品が気になっていたのでした。

教えてもらえて良かった。
それにしても、今日は本当にいろいろありがとう…と御礼を言うと。

「知ってることだったら何でも教えてあげるさ〜。」

と、どこまでも人のいい、笑顔のおばちゃんだったのでした。

 ※ ※ ※

今回、私はこの出会いでいろんなことを思いました。

  何を?  それはそれは、もうたくさんのことを!

でもそれらを書き出すと、ものすご〜く長くなりそうなので、
とりあえず今日のところは割愛。機会がありましたら、またいずれ。^^

ただこうして長らく文章を続けて、皆さんにお話したいと思う程
この日が思い出深い一日になったのは、ひとえにおばちゃん達のお陰です。

この出会いがなかったら、川原湯温泉は私にとって
あまたある温泉地の中の1つでしかなかったことでしょう。

  一期一会 ありがたきものかな。

川原湯温泉 その4



さて、いよいよ温泉へ。
今回入ったのは、街の中心にある共同浴場「王湯」です。

建物に大きく描かれている紋は、源氏の紋所である「ささりんどう」。
かの源頼朝によって発見されたと言われる歴史のある温泉です。

浴室は内湯と露天風呂が1つずつ。
ただ露天風呂にはシャワーも洗い場もないので、
まずは内湯から先に入った方が良いでしょう。

また内湯の洗い場もそれほど広くはありません。
シャワーも1つだけ。
もし複数の女性連れで行くならば
髪を洗ったりするのは別の場所を利用した方が
良いかもしれません。
「お風呂にはいる」というよりは、
「お湯を楽しむ」という感覚で行くことを
お勧めします。では肝心のそのお湯はというと…。

これは全くもって文句なし。
かなり熱めの源泉がそのまま浴槽に注ぎこまれています。
常に冷水でうめていないと熱くなり過ぎてしまうというそのお湯は
まじりっけなしの温泉そのもの。

かすかに硫黄の香りがするお湯に浸かると、
無意識のうちに「ふ〜っ」っと息がもれました。まさに極楽です。

ちなみに露天風呂へは右のような
渡り廊下を通っていきます。内湯から行くには
服を着直さなければならないので、
それがちょっと面倒ではありますが…。

でも目の前に緑の大木が茂る眺めは
開放感があってとても気持ちが良かったです。
ぜひ立ち寄ってみて下さい。


川原湯温泉 その3

足湯ですっかり温まってしまったので、
温泉に入る前に街を歩いてみることにしました。

  


かつては賑わいを見せていたのであろう温泉街は、寂しいくらいに
閑散としていました。数年前来た時よりも「駐車場」の表示が増えています。
店をたたみ、空き地となってしまった場所が多いせいでしょう。

今でも営業を続けている宿は数えるほど。
老朽化が進み、修繕をしようにも、移転を考えればそれもままならず
かといってダムの工事はどんどん遅れるばかり…。
半世紀という長い月日の間に疲れきってしまって店を畳んだ方や
この土地を離れてしまった方が多いのだと聞きました。

そんな街を歩いていて、ふと気づいたのが
右の看板です。道の脇や、見上げる山肌など
随所に「586m」と表示されているのです。
これ。何を表しているかわかります?

答えは、完成するダムの湖面の高さ
なのだそうです。つまり、この看板より
低い場所は全て水の中に沈んでしまう…
ということになります。



坂の途中、建物の壁に、その586mラインがより具体的にわかる絵が
描かれていました。いずれこの線よりも下にあるあの家、あの石垣は、
全て水の中に…。

通りすがりの観光客に過ぎない私ですら、とても寂しい気持ちになりました。
ここに暮らしている方々は、毎日どんな思いで過ごしているのでしょうか。

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嬬恋村からの便りです。